僕の両親は自営業で散髪屋を営んでおり、いつも忙しい日常をこなしている人たちでした。彼ら曰く、「散髪屋はいつも店を開けていないと、すぐ客が離れる」とのことで、結果的に僕は、小学校の運動会にも両親が来ないという、今の時代で考えればあり得ない生活環境にありました。

そんな僕がどうにかこうにか成人し、就職して社会人にまで成長できたのは、親代わりのような存在の姉がいてくれたからだと思っています。
僕より7歳年上の姉は、両親が非常に忙しい人たちだった影響もあり、小さいころから「自分がしっかりしないと!」と考えて育ったそうです。小さいころから頭も良く、何でもすぐ出来るようになった彼女に、両親もこれ幸いと僕の世話を任せ、自分たちは仕事に集中したのだとか。

先の小学生の時の運動会についても、ウソのような話ですが、まだ中学生だった姉が父兄競技に参加し、少しでも僕が寂しい思いを感じないようにしてくれていました。周囲はちゃんと両親が来ている中、まだ中学の自分だけが弟の運動会に参加するなんて、きっととても恥ずかしかっただろうと思います。本当に彼女にはお世話になりっぱなしで、僕は頭を上げることが出来ません。

今度、その姉が結婚しますが、これまで大変だった分、どうか幸せになって欲しいと、僕は心の底から願っているのです。